― 将来が少しだけ安心に変わる第一歩。
ある日、ふと湯のみを片手に思った。
——「このまま年金だけで暮らしていけるのだろうか？」
定年を迎え、毎月の給与がなくなったとき、
これまで見えなかった「これからのお金」が急に現実味を帯びてくる。
収入は限られ、支出は案外多い。医療費、孫へのプレゼント、ちょっとした外食——
どれも“削る”には惜しいものばかりだ。
そんなとき、役に立つのが「お金の見直し」。
見直すといっても、難しい家計簿や投資の話ではない。
まずは、“気づく”ことからでいい。
たとえば──
● 電気・通信・保険の「固定費」は、今の暮らしに合っているか？
● 使っていないサブスク（定期支払い）はないか？
● ATM手数料や振込手数料が、無駄になっていないか？
これらを一つずつ整理するだけで、
年間数万円が浮いてくることもある。
大きな節約ではないかもしれない。
けれど、「見える化」することで、心に余裕が生まれる。
また、“もらうお金”だけでなく、“生み出すお金”にも目を向けたい。
● 自宅でできる軽いネット副業（ブログ・アンケートモニター）
● フリマアプリでの不用品販売
● 趣味や知識を活かした講座やコンテンツづくり
何か新しいことを始めるのは勇気がいる。
でも、「年金だけで不安だな」と思えたことが、きっと最初の一歩になる。
お金は、誰かとの比較ではなく、「自分がどう安心して暮らせるか」が軸になる。
そして安心は、行動の先にしか生まれない。
まずは今日、通帳を開いてみる。
次に、家の中を一巡りして“動いていない支出”を見つける。
そして最後に、小さくても「これならできそう」という副収入のタネをひとつ探してみる。
未来はいつも不確かだ。
でも「備えよう」と思えた日が、将来を変える起点になる。
——お金の話は、怖がるより、向き合うほうがずっと楽になる。
そう思える午後が、誰にでもきっとあるはずだ。
