「もう遅い」と思ったときが、いちばん若い

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「やってみたかったけれど、もう遅いよね」 そう口にした瞬間に、どこかで扉が閉じてしまうような気がした。年齢を理由に、自分の可能性を狭めてしまうのは、きっともったいないことだ。

60歳を過ぎてから英会話を始めた友人がいる。「若いころより頭が固くなってるからさ」と笑いながら、でも毎週欠かさずレッスンに通っている。新しい単語を覚えるたびに目が輝いて、まるで青春が再来したようだ。

別の友人は、70歳を前にして初めて短歌を始めた。「言葉って面白いのね」と、投稿誌に自分の作品が載った日は、子どものように嬉しそうだった。

誰かと比べる必要はない。今までしてこなかったことに挑戦するには、今日がいちばん若い日なのだと思えば、気持ちはすっと軽くなる。

小さなことでもいい。花を育ててみる。短い手紙を誰かに書く。ひと駅分だけ歩いてみる。

「もう遅い」ではなく、「今からでも」を口ぐせに変えてみよう。

人生は、思いがけない季節のように、ふいに花を咲かせる瞬間がある。その花を見ることができるのは、諦めなかった人だけだ。

いくつになっても、心には春が来る。